平成27年第3回(9月)定例会

総務文教常任委員会 委員長報告 門田直樹

 総務文教常任委員会に審査付託された議案第55号について、その審査の内容と結果を報告いたします。

 議案第55号の「太宰府市個人情報保護条例の一部を改正する条例について」、この改正は、行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律いわゆる番号法の施行に伴うものであり、その番号法に基づき個人番号が付番されることにより個人情報の一部は個人番号をその内容に含むことになる。
 そのような個人情報は、番号法では特定個人情報と定義され、より適切かつ厳格な取扱いが義務付けられている。
 国では特定個人情報に関しては、番号法の規定により行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律の関係条文を読み替えて、番号法の趣旨にそった運用をする。
 一方、地方公共団体にあっては、個人情報保護条例の規定内容が全国一律でないため、番号法の読み替えの趣旨をそれぞれの個人情報保護条例に当てはめて個別に改正を行う必要がある、との説明を受けました。

 委員からは、番号法は利便性を個人情報保護条例は個人情報の保護という目的が食い違うがどういうふうにクリアするのか、特定個人情報の訂正について不服申し立てといった形での最終的な行き先はどこか、ICチップの内蔵されたカードの所有は強制ではないのか、またその告知についてはどのように行っているのかとの質疑があり、執行部からは、個人番号を付番することにより発生する特定個人情報は、より適切な厳格な扱いが求められているという保護の面において個人情報保護条例の中で特枠とした扱いを行う、市が保有する特定個人情報は個人情報保護条例の範疇にあり、市が訂正を行う。ICチップが内蔵されたカードについては申請をした人にのみ交付する、広報等で順次お知らせを行っており、10月5日以降に発送される個人番号通知カードの中にも説明書を同封する、との回答がありました。

 討論では、個人情報について色々情報流出などの問題が相次いでおり、情報が蓄積されるほど利用価値も高まり攻撃されやすくなり、リスクも高まるという根本的な問題があるとの反対討論があり、採決の結果、議案第55号は、賛成多数で原案のとおり可決すべきものと決定しました。

以上で報告を終わります。