平成27年第3回(9月)定例会
決算特別委員会 委員長報告 門田直樹
決算特別委員会に審査付託されました認定案件の審査結果について、一括してご報告いたします。
本定例会におきまして審査付託を受けました認定第1号「平成26年度太宰府市一般会計歳入歳出決算認定について」及び、認定第2号から認定第8号までの各会計の歳入歳出決算認定についての審査につきましては、9月2日の本会議初日に市長の提案理由説明及び本会議散会後の特別委員会初日に各担当部長の概要説明を受けた後、9月18日及び24日の2日間にわたり、市長ほか副市長、教育長及び各部長、課長出席のもとに審査いたしました。
審査にあたりましては、決算書に付随して提出されました事務報告書、監査委員の各決算審査意見書、施策評価を参照し、さらに各委員から資料要求がありました審査資料もあわせ、各委員からの質問とそれに対する所管部・課長の説明を基に慎重に審議いたしました。
この決算審査にあたりまして、ご協力いただきました各委員および執行部の皆様に対しまして改めてお礼申しあげます。
市長や担当部長からの説明では、平成26年度は、前年度より市税は増加したものの、一般財源全体としては減少するなか、体育複合施設や総合子育て支援施設整備事業などの大型事業の遂行にあたった。
国・県の補助金、あるいは市債の活用など、あらゆる財源の確保に努めるとともに、経費の節減や事業の見直しなどを積極的に行い、総合計画に掲げる各種施策や事業の計画的推進に努めたという報告がありました。
なお、各会計ともに、審査の詳細な内容につきましては、全議員構成での審査であったこと、また、後日、決算特別委員会会議録が配付され、またその他の関係資料としての事務報告書並びに各委員から要求された審査資料等も配付されておりますので、ここで逐一報告することは省略いたします。
執行部におかれましては、委員会審査の中で出された問題点、指摘事項、意見、要望等について、十分に整理、検討され、新年度予算の編成に反映させると共に、今後の事業執行にも積極的に対応されることを強くお願いしておきます。
また、各会計においてもまだまだ厳しい財政状況が続いており、今後とも行政の効率化、財政の健全化をより一層進め、行政サービスの低下を招くことがないよう、職員が一丸となって行政運営に取り組まれますよう要望いたします。
それでは各会計の実質収支の状況を主に報告いたします。なお、各会計とも金額につきましては、千円単位にて報告いたします。
まず、認定第1号「平成26年度太宰府市一般会計歳入歳出決算認定について」報告いたします。
平成26年度の一般会計決算額は、歳入総額258億8千713万5千円、歳出総額251億6千241万2千円で、歳入歳出の形式収支額は7億2千472万3千円の黒字であり、翌年度へ繰り越すべき財源1億6千941万円を差し引いた実質収支額についても、5億5千531万3千円の黒字決算となっています。
なお、平成26年度の実質収支額から前年度実質収支額を差し引いた単年度収支額においては、2億4千531万8千円の赤字決算となっていますが、財政調整資金積立金と繰上償還金を加えた実質単年度収支は、5億7千299万5千円の黒字となっています。
普通会計における市債残高は、平成26年度末では227億5千475万6千円であり、前年度より24億1千737万円1千円増加しています。
また、経常収支比率は89.9パーセントで、前年度に比較して0.1ポイント増加しており、昨年度とほぼ同じ状況となっています。
執行部にあっては、今後とも行政の効率化、財政の健全化に向けて、より一層の努力をなされるよう要望しておきます。
質疑、討論を終わり、委員会採決の結果、認定第1号は多数をもって認定すべきものと決定しました。
次に、認定第2号「平成26年度太宰府市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算認定について」報告いたします。
平成26年度の決算額は、歳入総額73億2千467万円、歳出総額83億8千105万2千円で、歳入歳出差し引き10億5千638万2千円の赤字決算となっています。このため、この歳入不足は、平成27年度繰上充用金で全額補てんされています。また、単年度収支額も1億7千340万3千円の赤字となっています。
歳入の基礎となります国民健康保険税を見てみますと、現年課税分の収入率は、94.85パーセントで、前年度に比較しますと0.29ポイント上昇しているものの、保険税収入総額は、15億3千795万1千円で、前年度に比べ、1.5パーセント2千289万3千円の減となっています。
また、収入未済額は、現年分、滞納繰越分合わせて4億4千281万6千円となっており、前年度に比べ3.7パーセントの減となっています。歳入において、前年度に比べ、国庫支出金が4.4パーセント6千760万2千円の増、繰入金が15.7パーセント6千778万6千円の増となっているものの、歳出において、歳出総額の60.2パーセントを占める保険給付費や後期高齢者支援金、介護納付金が増加しています。
平成26年度も国保会計は歳出の増加に歳入額が及ばず9年連続の赤字決算となっており、国民健康保険事業は今後も厳しい財政運営が続くものと思われます。
平成30年度から都道府県が財政運営の主体となることから、医療費の節減と適正化に向けた取り組みに、より一層の努力をお願いしておきます。
質疑を終わり、討論はなく、委員会採決の結果、認定第2号は全員一致で認定すべきものと決定いたしました。
次に、認定第3号「平成26年度太宰府市後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算認定について」報告いたします。
平成26年度の決算額は、歳入総額11億257万2千円、歳出総額10億3千366万7千円で、歳入歳出の形式収支額は6千890万5千円の黒字であり、前年度実質収支を差し引いた単年度収支は1千866万8千円の黒字となっています。
執行部におかれましては、今後とも健全運営に努力されますようお願いいたします。
質疑、討論もなく、委員会採決の結果、認定第3号は全員一致で認定すべきものと決定いたしました。
次に、認定第4号「平成26年度太宰府市介護保険事業特別会計歳入歳出決算認定について」報告いたします。
平成26年度の決算額は、保険事業勘定においては歳入総額44億317万2千円、歳出総額43億7千300万9千円で、実質収支額は3千16万3千円の黒字決算となっています。
また、単年度収支額は670万5千円の赤字となっています。
介護サービス事業勘定においては、歳入総額3千868万2千円、歳出総額2千480万4千円で、実質収支額は1千387万8千円の黒字決算となっています。また、単年度収支額も173万6千円の黒字となっています。
保険事業の歳出総額の94.6パーセントを占める保険給付費については、高齢化の進展に伴い、今後も増加するものと考えられます。
執行部におかれましては、今後とも介護予防対策などに努力されますようお願いいたします。
質疑、討論もなく、委員会採決の結果、認定第4号は全員一致で認定すべきものと決定いたしました。
次に、認定第5号「平成26年度太宰府市住宅新築資金等貸付事業特別会計歳入歳出決算認定について」報告いたします。
平成26年度の決算額は、歳入総額460万3千円、歳出総額159万4千円で、実質収支額は300万9千円の黒字決算となっています。
償還金については、平成26年度末で、収入未済額は9千188万5千円となっており、その回収率は3.9パーセントとなっています。
執行部におかれましては、滞納解消に向けて、今後とも、さらなる努力をお願いいたします。
質疑、討論もなく、委員会採決の結果、認定第5号は全員一致で認定すべきものと決定いたしました。
次に、認定第6号「平成26年度筑紫地区障害支援区分等審査会事業特別会計歳入歳出決算認定について」報告いたします。
障がい者に対する標準的な支援の度合いを示す「障がい支援区分」を審査決定する事業について、平成18年度から、筑紫地区4市1町で共同設置し、運営を行っています。
平成26年度からの2年間は、太宰府市が本事業の当番市となっており、会計については単年度清算となっています。
今回の平成26年度決算額は、歳入・歳出ともに総額1千391万5千円となっており、実質収支額は単年度清算であることから0円となっています。
執行部におかれましては、この事業における共同設置の主旨に基づき、今後とも適正な運営をお願いいたします。
質疑、討論もなく、委員会採決の結果、認定第6号は全員一致で認定すべきものと決定いたしました。
次に、認定第7号「平成26年度太宰府市水道事業会計剰余金の処分及び決算認定について」報告いたします。
平成26年度の年間総給水量は535万9千250立方メートルで、前年度に比べ1.1パーセントの増となっており、有収率については93.5パーセントとなっています。
行政区域内人口に対する給水人口普及率は、前年度に比べ0.9ポイント増の82.6パーセントとなっています。
経理面では、収益的収入及び支出において、収入総額は、給水人口の増加等により給水収益が増加したこと、及び新会計制度への移行に伴い、営業外収益に長期前受金戻入が計上されたこと等により、前年度に比べ、15.7パーセント増の13億6千894万3千円となっています。
支出総額については、会計制度の移行に伴う特別損失が増加したことなどにより、前年度に比べ、0.7パーセント増の11億5千379万8千円となっています。
この結果、平成26年度は2億1千514万5千円の純利益が生じています。
次に、資本的収入及び支出において、収入総額は、布設替補償工事等が減少したことなどにより、前年度に比べ、1千1万6千円減の492万9千円となっています。
支出総額は、水道加入促進による新設工事及び老朽管の布設替工事が増加したことなどにより、前年度に比べ、8千523万9千円増の4億7千126万8千円となっています。
この資本的収支での不足額4億6千633万9千円は、当年度分消費税及び地方消費税資本的収支調整額、過年度分損益勘定留保資金で補てんされています。
水道事業経営においては、今後とも水道の普及率向上、また、営業収益の根幹である水道使用料の収納率向上に努められまして、経営の効率化と安全で良質な水の安定供給をお願いするものであります。
質疑を終わり、討論はなく、委員会採決の結果、認定第7号は全員一致で原案可決及び認定すべきものと決定いたしました。
次に、認定第8号「平成26年度太宰府市下水道事業会計剰余金の処分及び決算認定について」報告いたします。
平成26年度の有収水量は、水洗化人口の増加により前年度に比べ、0.3パーセント増の621万9千576立方メートルとなっています。また、行政区域内人口に対する水洗化人口普及率は、前年度に比べ、0.2ポイント増の96.6パーセントとなっています。
経理面では、収益的収入及び支出において、収入総額は、下水道使用料の引き下げにより収入額が減少したものの、新会計制度への移行に伴い、長期前受金戻入が営業外収益に追加されたことなどにより、前年度に比べ、10.2パーセント増の17億5千105万9千円となっています。
支出総額は、みなし償却の廃止に伴う減価償却費の増加、会計制度の移行に伴う特別損失が増加したことなどにより、前年度に比べ、15.1パーセント増の14億6千176万5千円となっています。
この結果、平成26年度の純利益は、2億8千929万4千円となっており、黒字決算を維持しています。
資本的収入及び支出において、収入総額は、資本費平準化債を発行しなかったこと等により、前年度に比べ、27.3パーセント減の7億3千322万3千円となっています。
支出総額は、奥園及び陣ノ尾地区の雨水管きょ築造工事の増などにより、前年度に比べ、1.9パーセント増の17億1千120万9千円となっています。
この資本的収支での不足額9億7千798万6千円は、当年度分消費税及び地方消費税資本的収支調整額、繰越工事資金、減債積立金、過年度分損益勘定留保資金で補てんされています。
下水道事業は、健康で快適な生活環境の実現に不可欠な都市基盤整備事業であります。災害に強いまちづくりのためにも、今後とも雨水管きょ整備事業など計画的な事業推進とともに、水洗化促進により営業収益の根幹であります下水道使用料の収入確保と経費節減を図りながら、健全経営に努力していただきますようお願いいたします。
質疑を終わり、討論はなく、委員会採決の結果、認定第8号は全員一致で認定すべきものと決定いたしました。
以上で、決算特別委員会に審査付託されました認定第1号から認定第8号までの平成26年度各会計の決算認定案件についての委員会審査報告を終わります。