平成28年第2回(6月)定例会 委員長報告

決算特別委員会 委員長 門田直樹

 決算特別委員会に審査付託されました認定案件の審査結果について、一括してご報告いたします。

 本定例会におきまして審査付託を受けました認定第1号「平成27年度太宰府市一般会計歳入歳出決算認定について」及び、認定第2号から認定第9号までの各会計の歳入歳出決算認定についての審査につきましては、9月2日の本会議初日に市長の提案理由説明及び本会議散会後の特別委員会初日に各担当部長の概要説明を受けた後、9月21日及び23日の2日間にわたり、市長ほか副市長、教育長及び各部長、課長出席のもとに審査いたしました。
 審査にあたりましては、決算書に付随して提出されました事務報告書、監査委員の各決算審査意見書、施策評価を参照し、さらに各委員から資料要求がありました審査資料もあわせ、各委員からの質問とそれに対する所管部・課長の説明を基に慎重に審議いたしました。この決算審査にあたりまして、ご協力いただきました各委員および執行部の皆様に対しまして改めてお礼申しあげます。

 市長や担当部長からの説明では、平成27年度は、前年度より市税は増加し、一般財源全体も増加した。予算執行にあたっては、あらゆる補助メニューを積極的に活用しつつ、限られた財源の重点配分と各種施策・事業の効果的、効率的な推進に努めたという報告がありました。
 なお、各会計ともに、審査の詳細な内容につきましては、全議員構成での審査であったこと、また、後日、決算特別委員会会議録が配付され、またその他の関係資料としての事務報告書並びに各委員から要求された審査資料等も配付されておりますので、ここで逐一報告することは省略いたします。
 執行部におかれましては、委員会審査の中で出された問題点、指摘事項、意見、要望等について、十分に整理、検討され、新年度予算の編成に反映させると共に、今後の事業執行にも積極的に対応されることを強くお願いしておきます。
 また、各会計においてもまだまだ厳しい財政状況が続いており、今後とも行政の効率化、財政の健全化をより一層進め、行政サービスの低下を招くことがないよう、職員が一丸となって行政運営に取り組まれますよう要望いたします。

 それでは各会計の実質収支の状況を主に報告いたします。なお、各会計とも金額につきましては、千円単位にて報告いたします。

 まず、認定第1号「平成27年度太宰府市一般会計歳入歳出決算認定について」報告いたします。
 平成27年度の一般会計決算額は、歳入総額255億2千569万1千円、歳出総額240億1千993万9千円で、歳入歳出の形式収支額は15億575万2千円の黒字であり、翌年度へ繰り越すべき財源8億4千956万1千円の黒字決算となっています。
 なお、平成27年度の実質収支額から前年度実質収支額を差し引いた単年度収支額においては、1億87万7千円の黒字決算となっており、財政調整資金積立金と繰上償還金を加え、財政調整資金取崩額を減じた実質単年度収支は、9千267万1千円の赤字となっています。
 普通会計における市債残高は、平成27年度末では238億5千635万円であり、前年度より11億159万円4千円増加しています。
 また、経常収支比率は87.5パーセントで、前年度に比較して2.4ポイント好転しています。
 執行部にあっては、今後とも行政の効率化、財政の健全化に向けて、より一層の努力をなされるよう要望しておきます。
 質疑、討論を終わり、委員会採決の結果、認定第1号は多数をもって認定すべきものと決定しました。

 次に、認定第2号「平成27年度太宰府市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算認定について」報告いたします。
 平成27年度の決算額は、歳入総額88億6千734万円1千円、歳出総額95億6千624万円で、歳入歳出差し引き6億9千889万9千円の赤字決算となっています。
 このため、この歳入不足は、平成28年度繰上充用金で全額補てんされています。また、単年度収支額も1億4千251万6千円の赤字となっています。
 歳入の基礎となります国民健康保険税を見てみますと、現年課税分の収入率は、94.81パーセントで、前年度に比較しますと0.04ポイント低下し、保険税収入総額は、15億97万6千円で、前年度に比べ、2.4パーセント3千697万5千円の減となっています。
 また、収入未済額は、現年分、滞納繰越分合わせて4億743万5千円となっており、前年度に比べ8.0パーセントの減となっています。
  歳入において、前年度に比べ、国庫支出金が8.0パーセント1億2千931万6千円の増、繰入金が121.7パーセント6億649万2千円の増となっているものの、歳出において、歳出総額の53.0パーセントを占める保険給付費や共同事業拠出金が増加しています。
 平成27年度も国保会計は歳出の増加に歳入額が及ばず10年連続の赤字決算となっており、国民健康保険事業は今後も厳しい財政運営が続くものと思われます。
 平成30年度から都道府県が財政運営の主体となることから、医療費の節減と適正化に向けた取り組みに、より一層の努力をお願いしておきます。
 質疑を終わり、討論はなく、委員会採決の結果、認定第2号は全員一致で認定すべきものと決定いたしました。

 次に、認定第3号「平成27年度太宰府市後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算認定について」報告いたします。
 平成27年度の決算額は、歳入総額11億4千194万9千円、歳出総額10億8千589万円で、歳入歳出の形式収支額は5千605万9千円の黒字であり、前年度実質収支を差し引いた単年度収支は1千284万6千円の赤字となっています。
 執行部におかれましては、今後とも健全運営に努力されますようお願いいたします。
 質疑、討論もなく、委員会採決の結果、認定第3号は全員一致で認定すべきものと決定いたしました。

 次に、認定第4号「平成27年度太宰府市介護保険事業特別会計歳入歳出決算認定について」報告いたします。
 平成27年度の決算額は、保険事業勘定においては歳入総額45億9千373万8千円、歳出総額45億3千831万9千円で、実質収支額は5千541万9千円の黒字決算となっています。また、単年度収支額は2千525万7千円の黒字となっています。
 介護サービス事業勘定においては、歳入総額4千485万7千円、歳出総額2千565万4千円で、実質収支額は1千920万3千円の黒字決算となっています。
 保険事業の歳出総額の94.6パーセントを占める保険給付費については、高齢化の進展に伴い、今後も増加するものと考えられます。
 執行部におかれましては、今後とも介護予防対策などに努力されますようお願いいたします。
 質疑を終わり、討論はなく、委員会採決の結果、認定第4号は全員一致で認定すべきものと決定いたしました。

 次に、認定第5号「平成27年度太宰府市住宅新築資金等貸付事業特別会計歳入歳出決算認定について」報告いたします。
 平成27年度の決算額は、歳入総額1千190万1千円、歳出総額159万1千円で、実質収支額は1千31万円の黒字決算となっています。
 償還金については、平成27年度末で、収入未済額は9千183万2千円となっており、その回収率は2.3パーセントとなっています。
 執行部におかれましては、滞納解消に向けて、今後とも、さらなる努力をお願いいたします。
 質疑を終わり、討論はなく、委員会採決の結果、認定第5号は全員一致で認定すべきものと決定いたしました。

 次に、認定第6号「平成27年度筑紫地区障害支援区分等審査会事業特別会計歳入歳出決算認定について」報告いたします。
 障がい者に対する標準的な支援の度合いを示す「障がい支援区分」を審査決定する事業について、平成18年度から、筑紫地区4市1町で共同設置し、運営を行っています。平成26年度からの2年間は、太宰府市が本事業の当番市となっており、会計については単年度清算となっています。
 今回の平成27年度決算額は、歳入・歳出ともに総額1千32万円となっており、実質収支額は単年度清算であることから0円となっています。
 執行部におかれましては、この事業における共同設置の主旨に基づき、今後とも適正な運営をお願いいたします。
 質疑、討論もなく、委員会採決の結果、認定第6号は全員一致で認定すべきものと決定いたしました。

 次に、認定第7号「平成27年度筑紫地区介護認定審査会事業特別会計歳入歳出決算認定について」報告いたします。
 介護認定審査会事業について、平成11年度から、筑紫地区4市1町で共同設置し、運営を行っています。平成27年度からの2年間は、太宰府市が本事業の当番市となっており、会計については単年度清算となっています。
 今回の平成27年度決算額は、歳入・歳出ともに総額9千575万1千円となっており、実質収支額は単年度清算であることから0円となっています。
 執行部におかれましては、この事業における共同設置の主旨に基づき、今後とも適正な運営をお願いいたします。
 質疑を終わり、討論はなく、委員会採決の結果、認定第7号は全員一致で認定すべきものと決定いたしました。

 次に、認定第8号「平成27年度太宰府市水道事業会計剰余金の処分及び決算認定について」報告いたします。
 平成27年度の年間総給水量は558万2千441立方メートルで、前年度に比べ4.2パーセントの増となっており、有収率については91.6パーセントとなっています。
 行政区域内人口に対する給水人口普及率は、前年度に比べ0.5ポイント増の83.1パーセントとなっています。
 経理面では、収益的収入及び支出において、収入総額は、給水人口の増加等により給水収益が増加したものの、既存の開発団地等の加入がほぼ完了したことで加入負担金収入が減少したこと等により、前年度に比べ、0.9パーセント減の13億5千673万8千円となっています。
 支出総額については、今回の寒波に伴って大量の給水を要したこと、活性炭取替作業の前倒しが必要になったことなどがありましたが、特別損失が減少したことにより、前年度に比べ、0.2パーセント減の11億5千178万7千円となっています。
 この結果、平成27年度は2億495万円の純利益が生じています。
 次に、資本的収入及び支出において、収入総額は、榎寺地区における井戸水ポンプ所有地の売却代金を計上したことなどにより、前年度に比べ、940万5千円増の1千433万4千円となっています。
 支出総額は、前年度において比較的大型の開発団地等による市水道への切替がほぼ完了となったことにより、配水管新設工事の個所が減少したことにより、前年度に比べ、1億1千48万5千円減の3億6千78万3千円となっています。
 この資本的収支での不足額は、資本的収支調整額及び過年度分損益勘定留保資金で補てんされています。
 水道事業経営においては、今後とも水道の普及率向上、また、営業収益の根幹である水道使用料の収納率向上に努められまして、経営の効率化と安全で良質な水の安定供給をお願いするものであります。
 質疑を終わり、討論はなく、委員会採決の結果、認定第8号は全員一致で原案可決及び認定すべきものと決定いたしました。

 次に、認定第9号「平成27年度太宰府市下水道事業会計剰余金の処分及び決算認定について」報告いたします。
 平成27年度の有収水量は、水洗化人口の増加により前年度に比べ、1.2パーセント増の629万1千864立方メートルとなっています。
 なお、行政区域内人口に対する水洗化人口は0.1パーセントの増となっておりますが、水洗化人口普及率及び水洗化率はそれぞれ前年度と同率の96.6パーセント及び97.4パーセントとなっています。
 経理面では、収益的収入及び支出において、収入総額は、他市への派遣人件費負担金収入が減少したことにより収入総額が減少し、前年度に比べ、0.2パーセント減の17億4千827万5千円となっています。
 費用総額は、除却資産が発生しなかったことによる資産減耗費の減、企業債の支払利息の減少などにより、前年度に比べ、4.3パーセント減の13億9千828万9千円となっています。
 この結果、平成27年度の純利益は、3億4千998万7千円となっており、黒字決算を維持しています。
 資本的収入及び支出において、収入総額は、国庫補助金等が減少したことにより、前年度に比べ、11.2パーセント減の6億5千100万8千円となっています。
 支出総額は、雨水幹線整備費の減少などにより、前年度に比べ、8.4パーセント減の15億6千740万4千円となっています。この資本的収支での不足額は、損益勘定留保資金等で補てんされています。
 下水道事業は、健康で快適な生活環境の実現に不可欠な都市基盤整備事業であります。災害に強いまちづくりのためにも、今後とも雨水管きょ整備事業など計画的な事業推進とともに、営業収益の根幹であります下水道使用料の収入確保と経費節減を図りながら、健全経営に努力していただきますようお願いいたします。
 質疑を終わり、討論はなく、委員会採決の結果、認定第9号は全員一致で認定すべきものと決定いたしました。

 以上で、決算特別委員会に審査付託されました認定第1号から認定第9号までの平成27年度各会計の決算認定案件についての委員会審査報告を終わります。