平成30年 第3回(9月)定例会 委員長報告

総務文教常任委員会 委員長 門田 直樹

 各常任委員会に分割付託された議案第65号「平成30年度太宰府市一般会計補正予算(第4号)について」の総務文教常任委員会所管分について、その審査内容と結果を報告いたします。補正予算の審査に当たりましては、歳出より審査を行い、歳出の中で関連する歳入等の項目については、併せて説明を受け審査を行いました。

 歳出の主なものとしましては、10款2項1目:小学校施設整備費494万3千円、10款3項1目:中学校施設整備費1189万5千円の増額補正について、これは太宰府市が所管する全小・中学校の老朽化状況や各学校施設の児童・生徒数の推計を踏まえた教室不足等の配置・計画上の課題などを把握し、厳しい財政状況の中で、各学校施設の改築、長寿命化、大規模改修などの整備方針を検討するための委託料であるとのことでした。なお、小学校施設においては、全体の学校施設の中でも老朽化が著しく、かつ児童数が急激に増加していることによる教室不足が見込まれる水城小学校について、この中で特に詳細に検討するとのことでした。
 併せて債務負担行為補正の水城小学校他施設整備構想案策定業務委託料453万6千円についても説明を受けました。この内容は、先ほど述べた課題について、生徒数の将来推移を踏まえ、今後の整備構想・方針の策定、それから市民意識の醸成に時間を要するためであるとの説明を受けました。
 また中学校施設については、水城小学校と同様の理由から学業院中学校の施設について特に検討すると説明を受けました。こちらも債務負担行為補正として学業院中学校他施設整備構想案策定業務委託料453万6千円を予算計上していると説明を受けました。
 委員から、「施設整備構想案を1年間かけて検討するということは、1年後には、ある程度の市としての方向性が決まるのか。」などの質疑がなされ、執行部より「検討の結果、改築をするのか、長寿命化あるいは大規模改造となるのか、あらゆる方策のそれぞれメリット・デメリットを提示するまでを策定業務とする。」などとの回答がありました。

 次に10款4項8目:文化財調査費、70万9千円の増額補正について、これは水城小学校及び学業院中学校の改修等が予定されていることから、埋蔵文化財の試掘調査を行うためのものです。水城小学校の敷地からは、東京国立博物館で重要文化財として保管さ れている古代の軍団の印鑑が発掘されており、太宰府と関連した非常に重要なところであるという認識があり、埋蔵文化財の全体像を把握することを目的として行われるとのことでした。
委員から、「敷地内から文化財が発掘された場合、その場所は学校施設として使えなくなるのか。」などの質疑がなされ、執行部より「特別史跡にあたるため、文化庁長官の現状変更の許可が要る状態であるものの、保存と活用を行いながら学校施設としての使用は可能。関連遺跡が発掘された場合であっても、地中に保存しながら学校施設の改築等が進められないかを検討する。」などと回答がありました。

 次に、歳入の主なものとしまして、10款1項1目:普通交付税、2億1691万6千円の増額補正について、普通交付税の額が33億9291万6千円との決定通知があったため、当初予算との差額2億1691万6千円を増額補正するものと説明を受けました。
 これに伴い、第4表地方債補正の「臨時財政対策債」も発行可能額が9億4921万円に決定され、当初予算額9億3200万円との差額1721万円を増額補正するものと説明を受けました。臨時財政対策債については、後年度に地方交付税として100%措置されるものとの説明もありました。

 その他、繰越明許費、債務負担行為につきましても、執行部に対して説明を求め、計上の根拠等について質疑を行いました。

 質疑を終え、討論はなく、採決の結果、議案第65号の当委員会所管分については委員全員一致で、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

以上で、報告を終わります。