太宰府市議会議員
Kadota Naoki
門田 直樹
 
平成24年1月
1月30日(月)
 
太宰府市民塾の意見書
 太宰府市民塾から議会に対し意見書が出されました。提出に至った理由として、
@
再議理由が説得力を欠くのみならず、安易に発動したとしか受け取れない。
A
市政運営にも大きな悪影響を与える汚点であり、今後、安易に議会議決に再議を付する先例となる。
B
条例案採決に際し、反対議員が反対理由を何ら述べず、ただ反対という俗にいう市長派的な動きは残念であり、議員は少なくとも自分の表決の根拠、考えを明確に市民に示して欲しいと切望する。
 を、挙げておられ、 再議が成立するか、つまりその理由(異議)が妥当なものかの判断を自治紛争処理委員に調停の申請を行うべきというものです。
 @ABともに全くその通りです。調停の申請については、やるとすれば特別委員会として行いたいので慎重に検討します。
 また再議関連について市民塾から「かわら版臨時号」が出されました。詳しい経緯や新人議員の考えなどをまとめてありますので、ぜひご一読ください。
 
   
 
携帯基地局特別委員会
 午後1時から再議(市長が議決を拒否)について特別委員会が開かれました。(新聞記事

 委員からは再議書の異議(反対理由)に多くの疑義が出されましたが、執行部は定型化した回答を繰り返すだけで実のあるものはなく、休憩をはさみ約3時間にわたった議論は結局平行線で終わりました。

 まず私は市の「実施方針で十分」との主張に対して同方針の具体性や実効性のなさ、また既設基地局からの供用で現に使用されている携帯電話は何の影響もないこと、市の説明がスマートフォンなどの次世代端末と現在多く使用されている機種をあえて混同していることなどを指摘しました。

 藤井委員は実際にあった苦情の件数と通話困難地域があるのかを尋ねましたが、担当部長は「苦情は0件、通話困難地域はありません」と回答しました。

 渡辺委員の「市長は条例の目的、本質を取り違えている。条例は住民の知る権利を保障してくれと言っているのであって、携帯事業を妨げるようなことは何もいっていない。」という問いに対し、市長は「総合的に判断した」と答えました。

 市は先月、請願の主旨から乖離した「請願の処理経過及び結果報告」の説明でも、「総合的に判断した」を繰り返しています。
 「総合的」なら好きな結論が自由に出せるとは便利な話です。

 村山委員は同部長に対し「篠栗町で携帯基地局条例ができたことで事故の負傷者を救命できなかったかのような説明があったが、その地域に基地局を作る計画があったのか。
 条例のせいでできなかったのか?」と問いましたが、部長は「基地局はなく、計画も聞いていない。条例の影響はないと思う」と答えましたので、委員は「もともと関係の無い話を持ち出して、条例が通信や救急に影響を与えるがごとき説明をするとは問題である。」と市の見識を質しました。
 また「議会が市民からの要請を受け議論し議決した条例であり、内容も執行権の領域にかかるものでもなく、ただ事前説明を求めているだけである。条例提案は議会の重要な権能だが、それを否定するのか」との問いには、市長が「それは否定しません」と答えました。

 上(うえ)委員は市の幹部職員だった経験から「実施方針はあくまで市の内部規程である。内容も数行に過ぎず、そもそもいつ誰が作りどういった効果を期待するのか不明である。
 また作成に当たり市民や議会に意見を求めたのか。市民への周知は行うのか?」と問いましたが、市からは「広報については検討したい」とだけで、明確な答えはありませんでした。

 また条例の必要性を説く委員に対し市長は「条例はコトを構える…」といった発言をし、別の委員から「様々な条例があるが、例えば歴史と文化の環境税において、市は駐車場業者とコトを構えているとの認識か?」と指摘があり、「そのような意味で言ったのではありません (言ったのですが…?)」と否定する一幕もありました。

 その他「条例に賛成、再議に反対」の立場として、長谷川委員は事前説明の重要性を説き、芦刈委員は「建つも建たないも、必要とする住民とそうでない住民とで話し合い決定するのが民主主義だ」と主張されました。

 「条例に反対、再議に賛成」としては佐伯委員が「まずは市の実施方針でやっていくべきだ」と主張され、小幡委員も「実施方針は見直していくのか」と市長に尋ねたのに対し、市長は「見直していく」と答えました。

 議論は膠着して進まない中、私は「再議書にある2つの異議は全く理由にならないもので、こじつけの類である。再議そのものの成立にも疑義があり、この際第3者の意見を聴くことも選択の一つである。自治紛争調停委員に調停を申請するべきだ。」と主張し、今後の検討課題となりました。

 そして最後に、「まず、委員会ではなく議員協議会でフリートークの形で議員相互の意見交換、討議をやろう。」との提案があり、全会一致でそのように決定しました。

 特別委員会の議員協議会は2月14日の定例議員協議会終了後に同じ場所(市役所5階全協室)で行われます。

1月29日(日)
 
 資料集にコメントを付けました
 ただ載せるだけではどうかと思い、なるべくコメントをつけていくことにしました。記事や資料の背景が分かればと考えています。
 とりあえず読売新聞が市の隠蔽体質を問題にした記事と、西日本新聞の市長が落選市議を社協局長に推薦した問題の2つにつけましたのでご覧ください。  

 
太宰府東小問題
 太宰府東小学校のすぐ近くに携帯基地局が立っています。
 これをめぐって市議会への請願、署名活動と要望書の提出があり、井上市長は選挙前に改善を約束しました。

 しかし何も変わっていません。それどころか市長はその後提案された条例に対しても「基地局は必要だ。条例が通れば携帯電話が使えなくなる。」などと問題をすり替えて強弁しています。
 条例案では携帯基地局を建てるななどとは一言もいってませんし、電磁波そのものに関する記述も全くありません。ただ「事前の説明」を求めているだけです。
 ないことをあるように言い、あるいは極端な解釈をし「…だから反対だ」、と主張されるのは「為政者(←市長が好んで使う言葉です)」として不適切だと思います。

 さらに太宰府東小に関して困った問題が起きました。新聞各紙(毎日/西日本)にも掲載されましたが、市教育委員会が教育長名で、昨年12月にいったん許可した電磁波防止シールドの貼付を「議会と議論中である」との理由で保留する、と言ってきたのです。

 この問題は上記請願の後@基地局を移設できないかA無理なら基地局側の校舎の窓にシールドをはって欲しいBそれも無理ならカンパを集め保護者の自費でやるので、貼付を認めてほしい。というものです。
 市長によると@はかかる費用が大きいのでダメ。Aは費用(30万くらい)もだが、そもそも市は実施方針にあるとおり電磁波被害を認めていないのでダメ。Bならば市の支出がないことに加え、より安全を望む保護者の気持ちを理解し、実施方針があることを前提として認める(寄付を受け入れる)。と、關(せき)敏治:教育長、田熊裕子:東小校長の連名で保護者宛に通知がありました。

 ところが年が明けると今度は「議会において議論がなされており、市長部局との協議の結果保留することになった」とのまさに一方的な通知が關教育長名であり、準備を進めていた保護者達は市の突然の対応の変化に呆然としています。

 議会にも保護者から相談がありましたので、教育長の真意をお聞きしようと、保護者に私を含む市議3名が同行し1月27日に市の教育長室で關(せき)教育長(教育部長、学校教育課長同席)に対し、保留の理由を尋ねました。

 出席者からは「既にシールドの一部は購入している。なぜ今になって保留なのか」、「教育委員会は市長部局から独立しているはずだ。なぜ教育長は市長の言いなりなのか」、「議会ではこの件を優先させるため方針を考えなくてはといった意見が出始めており、議論にも影響があっている」「市は子どもを人質にとるのか」といった質問が出ました。
 しかし關(せき)教育長は「議会で議論があっているので何も言えない」「30日の特別委員会の結果を見て判断したい」というだけで、なぜ議会の議論がシールドの件に関係あるのかという説明はありませんでした。

 議会で議論しているのは「市長の再議の理由は妥当か」ということです。シールドの件とはなんの関係もありません。市と教育委員会は子供を人質にとることによって議会に圧力(いやがらせ)をかけようというのでしょうか。

 また貼付を認めた通知は先述の通り市の教育トップと学校長の連名に公印が押された有印公文書です。 「議会で…」といった「?」な理由づけでひっくり返すとは驚きで、あまりにも軽いといえます。

 關(せき)教育長によるとこの件は教育委員会に諮らず独断(専決)で行ったとのことですが、委員のお一人々にどう思われるかうかがいたいと思います。

 
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電磁波と暮らしを考えるフォーラム
 高峰弁護士を講師にお招きしてフォーラムを開催します。同氏は公害訴訟のエキスパートで、携帯基地局問題では三潴町の基地局差止訴訟に住民側代理人として活躍されました。
 このフォーラムは副題を「条例制定をめざして」として、高峰弁護士には「電磁波をめぐる法律・裁判問題」を講演していただくとともに、「議会発議条例案の経緯」、「篠栗町の条例運用」についても報告があります。

  日時 2月19日(日)15:00〜 (17:00終了予定)

  会場 いきいき情報センター多目的ホール

  チラシ(PDF)

   
 
市民からのコメント
 毎日新聞の連載記事「もめる条例化・太宰府からの報告」のうち第3回:井上市長と、第4回:NTTの記事に対して笠利毅さんからコメントをいただいています。資料集にも掲載しています。
1月28日(土)
 
資料集と議会報告の更新
  言い訳になりますが身内の入院やら何やらで更新できませんでした。
  資料集は新聞記事や市からの資料を掲載しました。
  議会報告は基地局問題の現在までの状況をまとめました。
  誤字脱字・誤変換やリンク漏れ等がありましたらお知らせください。  
1月1日(日)
 
開設にあたり
 平成24年の初春を迎え、お慶び申し上げます。
 また昨年の東日本大震災により亡くなられた方々に対しまして、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、被災者の皆さまには心からお見舞い申し上げます。

 さて、このたび市議会議員としての自分のサイトを立上げました。
 とりあえず直近の12月定例会で井上市長が拒否権を発動した携帯電話基地局に関する条例について掲載していきます。

 元来筆不精ですが精力的に更新していきますので、よろしくお願いします。
 なお掲示板は設けていませんので、ご意見ご要望等はメールいただければ幸いです。

 
太宰府市議会議員 門田直樹  
 
市長の再議(拒否権行使)について
 12月定例会最終日の最後の議案として「携帯電話中継基地局に関する紛争防止条例案」が議題となり賛成多数で可決されました。

 ところが井上市長は直ちに自席から「再議」を求め、議会はこれを受け終日紛糾しました。詳しくは議会報告をご覧ください。

 
 

 

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