定例会・初日
12月議会が始まりました。まず専決処分について採決(承認)した後、市教育委員会委員の選任につき同意を求めることについて提案理由の説明がありました。
議案書と各議案の説明資料は告示日に受け取りますがこの議案は当日配付ということで誰?なのかいろいろと噂、憶測が飛んでいました。
今回は任期満了により稲積氏が再任、そして新任はなんと現総務部長の木村氏です。
關教育長が今年で退任される予定であり、教育長と総務部長の後任が注目されます。
議案第61号「訴訟上の和解について」が追加議案として上程されました。
これは固定資産税等について市が過大に賦課・徴収したとして平成22年に市民が太宰府市を訴えていたもので、福岡地裁から双方に和解勧告があったものです。
詳細は省きますが「太宰府市は解決金として30万円を相手方に支払う・訴訟費用は各自の負担」という内容です。
この件は全協で再度説明が行われました。それぞれに言い分はあるようですが、土地の利用形態について主張の違いがあったようです。
納税は国民(市民)の義務ですが、適正な課税業務が前提となります。難しい例もあるでしょうが、行政は納税者が納得できる説明をすべきです。
散会後の議会全員協議会では国士舘大学太宰府キャンパスの取得について説明がありました。
本会議2日目に現地視察する予定です。この件は改めて報告します。
携帯電話基地局特委・小委員会
11/13の小委員会についてこのホームページに書いていたことが、執行部の考えと若干違うので説明させてほしいと申し入れがあり、担当の古川市民生活部長と濱本環境課長が出席されました。
私は前回の報告で、「市は実施方針の見直し、指導要綱の作成など一切行わない」と理解したのですが、部長のお話ではそうではなく、「改めて調査研究を行ってから要綱等の整備にかかりたいが、時間が無かった。」その上で、「議会(委員会)とも協働して他自治体の状況調査や事業者の意見聴取などを行っていきたい。」とのことです。
前回の報告は直接ではなく間接的なものでどこかに齟齬をきたしたようです。
また延岡裁判の1審敗訴(10/29に控訴)の直後でしたから、「市が強気に出てきた」という思い込みが私の中にあったかもしれません。
古川部長のお話は問題解決に対する意欲を感じさせ傾聴に値するものでしたが、いくつかの点で疑問があり申し入れをしました。
まず調査研究の対象です。
既に全国各地で条例等の施行など対策をとっている自治体が多数ありますが、どこを対象にしようと考えているのか。
自治体の状況は様々です。条例等の制定に否定的な首長や基地局対策に消極的な議会を抱えるところに行くのなら単に市長の説を補強するだけです。
次に事業者の意見を聴くことについては賛成ですが、それならば同時に本市における基地局に関する請願の関係者、延岡裁判の原告・原告側弁護団など事業者とは違う立場の意見も聴取すべきです。
また総務省の話を聞く?ということですが、同省は現状の「電波防護指針」で事足りるとして何らこの問題の解決にあたってはいません。
聞くのであれば厚生労働省に「電磁波による人体への悪影響」も聞かなければなりませんが、いずれにしろ科学的な結論といったものはまだ出おらず現時点では資料参照で十分。 等々
振り返ればちょうど1年前に議員発議で条例案を提出したのですが、その中ではあえて健康被害のことには言及せず、あくまで現実に起きているトラブルを未然に防ぎ、或いは解決することを主眼にしました。
というのも科学的見地が確立してからというのでは何年何十年かかるか分かりません。
予防原則の立場(市長は拒否してます…)で必要を論じることもできますが、とにかくトラブルが起きているのは事実で、その根底には携帯電話中継基地局がいわゆる「迷惑施設」として市民に認識・敬遠されるようになったことがあると思います。
自治体はそれぞれの実情に応じ国の法令に抵触しない範囲で条例を定めることができます。
市執行部と議会が問題解決のために協力して、実効性のある条例を作ることが望ましいのですが、現状はごらんの通りです。
部長とはその他様々な問題について今迄よりも踏み込んだ意見交換をしましたが、その中で「実施方針」を改め「指導要綱」的なものを考えているという趣旨の話をされました。
市長も特別委員会で「要綱を作りたい」と回答されています。
ここでいう「要綱」とはなんら法的根拠を伴わない任意の協力を前提とする内部ルールです。
紛争防止のため事業者等を指導していく場合不十分と言わざるを得ません。
ただ一部自治体のように汎用的な「紛争防止条例」を設け、それを準用するという形をとることもできます。
この一年、発議〜可決〜再議〜廃案〜特別委員会設置とあわただしく進んできましたが、結局この問題に関しては何も解決していません。責任を感じています。
条例を一部修正しての再提案を考えていますが、残念ながら市長が再び再議を申し立てた場合、再可決に必要な3分の2の賛成者を確保できていません。
我々議員
(市長も)の任期もあと2年余りです。このままでは時間切れになる惧れもあります。
まずは問題解決の足掛かりを作りたいと考えています。