太宰府市議会議員
Kadota Naoki
門田 直樹
平成24年
 
12月31日(月)
 
一年を振り返って
 今年は携帯電話中継基地局条例に対する再議問題、当初予算における総合体育館建設関連費の減額修正、同6月の補正予算の減額修正、同額が12月議会の議員発議で復活、そして国士舘大学太宰府キャンパス買収(予定)など議会が関わる事柄が新聞各紙を賑わしました。
 そして現在のところどれも解決していません。

 議会制民主主義の上で結論は議決です。議論を尽くしますが最後は数が全てです。
 また執行部と議会は「車の両輪」といいますが、執行権と予算提案権は市長にあります。
 ですから市(市長)が進める施策を良しとして議会が承認(追認)する分には問題は起こりません。
 しかし議会と執行部の考えが違う場合、具体的には条例の制定・改正や予算修正などを議会が進めようとするとき大きな困難を伴います。

 まず執行部としては、議会との議論の上で都合が悪い情報はこちらが指摘しない以上自ら出してくることはまずありません。
 また大きな問題は採決において賛否が分かれるとき各議員の考えが見えないことです。
 本会議や委員会を傍聴していただくと分かるのですが、執行部が望んでいない案件に対し、それを進めようとする議員は、なぜそれが必要なのか全員説明し活発に質問もしています。
 それに対し反対(執行部に賛成)の議員はごく一部が反論するだけで大多数が沈黙を守ります。
 採決時の討論もほとんど行わず私的な発言では「反対だから黙っている」などという有様です。

 議論を尽くして賛成・反対となり、多数を取った一方の意見が合議体全体の意思となることは民主主義の鉄則であり、当然のことと思います。
 しかし問題は何ら筋の通った意見を述べず、「反対だから反対」といった態度に終始する議員が何人もいることです。
 結局「沈黙の反対」は執行部側を利することになり、「取り巻き議員」と揶揄される所以です。

  愚痴っぽくなりましたが、これからも市民の代弁者として市政がおかしな方向にいかないよう全力を尽くします。
   
 
12月29日(土)
 
年末特別警戒
 消防団と自治会役員総出で地域を巡回しました。
 年末は煮炊きが多くなり「火の用心〜」も当然ですが、特に心配なのは件数が増えてきている空巣や車上狙いです。
 侵入先で家人とガチ会せ強盗に早変わりするかもしれません。今の時期になると世田谷の強殺事件を思い出します。
 警察の奮起はもちろんですが地域の防犯に対する意識の盛り上がりが必要です。
 
年末特別警戒
※私は後列の向かって右端です。
 
12月21日(金)
 
議会広報委員会
 広報委員会(長谷川委員長)で12月議会の自分の一般質問を広報原稿にまとめました。
 本委員会は年4回、定例議会の報告を主な
内容に「議会だより」を作成しています。 以前は単独の発行でしたが、今は市の広報に添付して配布されています。

 私も1期目のときは広報委員をさせていただきました。
 予算・決算を始め議決内容をどうわかりやすく伝えるかや、他の議員の一般質問を趣旨を変えずに短くまとめるのは大変難しく、、また勉強になりました。

 もともと「議会だより」の編集については、その内容に関して委員会に一任し他の議員は口を出さないのが原則で、 一般質問の編集も広報委員が行い質問者は全部任せるのが建前になっていました。

 ただ一部には質問の趣旨が伝わっていないなどの声もあり、本人が希望すれば編集を認めるべきだ、との指摘もありました。
 10年近く前の話ですが、これには賛否両論ありかなり激しい議論がなされました。
 私は本人の編集を認めるべきだと主張しましたが、理由としては当時の私の質問がやや専門的なところや理念に関するものが多く、他人の手を経るとどうしても言いたいことが伝わらないことや、自分が委員をやっていて質問者本人が編集を望むならその方が効率がいいと感じたからです。

 結局少数意見が通り質問者による編集が認められたのですが、現在広報委員会に出てきて自分の質問を記事にまとめる議員は実のところ私だけです…。
 何故かはよくわかりませんが、とても手がかかる上に広報委員が要領よくポイントを押さえ質問者として満足できているのが原因かもしれません。

 もちろん私も委員長を始め委員会そのものを信頼していますし、わざわざ行く必要もないかな…とも思いますが、当時の主張・発言の責任も感じますし、質問・回答の論点に関するこだわりもあります。
 ただ編集についてはあくまでも事実に即して行うものであり、恣意によるものは認められませんし、提出した編集原稿は会議録と照らし合わせ間違いや誇張がないか厳しくチェックされます。

  編集に参加するもうひとつの理由は自分の中で質問・回答を確認しまとめができることです。
 一般(個人)質問は最大60分できます。時間いっぱい質問し回答を受けると文字数にして2万字近くになることもあります。 少なくとも1万字以上はあり、これを約400字にまとめていきます。
 最大50分の1に圧縮するのですから、どこをどう削るか、言い換えると残すべき重要点はどこなのかを見極めていくことが編集作業の要諦になります。
 こういった作業を通じて自分の論旨の不明確さや不十分さ、執行部の考え(本音)が見えてきます。これらを確認して足らないところを補い次の質問につなげていきたいと考えています。
 
12月18日(火)
 
定例会・最終日
 珍事発生です。
 総合体育館の建設に対しては慎重であるべきと、当初予算・補正予算の「減額修正」に賛成してきた10名のうち、
村山弘行議員、原田久美子議員の2名が突如一般会計補正予算に対して体育館建設関連の3700万円を復活させる修正動議を提出し、 賛成多数で可決されました。

 3月と6月の採決は「減額修正」に賛成10:反対7でしたが、今回は転向2名・退席2名のマイナス4名で、「3700万円復活」に賛成9:反対6と逆転し、「建設慎重派」は敗れました。

 発議の内容は「総合運動公園整備事業基金」から3700万円を総合体育館建設関係費の工事設計監理等委託料に持ってくるというものです。
 提案理由の説明として村山氏は、

  1. 総合体育館の設計委託料等の進捗を図るため。
  2. 条例改正により「佐野東まちづくり検討委員会(予算1000万円)」ができたから。
  3. 一般質問で市長が「総合体育館と仮称JR太宰府駅の建設を佐野東まちづくりのグランドデザインの中でとらえ特別委員会に報告していく。」と回答した。
  4. 従って今後総合体育館建設問題が特別委員会の中で議論できる。

 といっています。要するに市長がJR新駅の建設に前向きな姿勢を示すことで、それと引き換えに体育館建設を認めるというものです。

  総合体育館建設関連予算の減額については村山氏代表世話人となり、減額に賛成の議員10名の連名でチラシを作成し4月に市内全域で配布しています。
 ここには減額修正の理由として、
  1. 建設湯所も未定のまま、5700万円の実施設計予算を承認する事は、建設場所や規模・内容についてなど、議会で議論する余地もなく全て行政主導になりかねない。
  2. 維持費がどの程度かかるのか説明がない。
  3. 稼働率をどの程度見込んでいるのか説明がない。
  4. 起債(借金)額やその後の返済計画、維持費を含めた財政計画について説明がない。
 の4点を挙げ、さらに『これからの方向として、
 私たち減額修正に賛成した議員は、体育施設利用者の皆様や建設予定地周辺の市民の皆様方を始め、多くの市民の皆様のご意見を伺い、財政的な問題も含めて三月議会で設置された「総合体育館建設問題特別委員会」で十分議論していきたいど思っています。
           <このチラシに関するお問い合わせ・連絡先> 代表世話人:村山弘行
 と記載しています。

 修正理由の1〜4については市が「建設場所を看護学校跡地にしたい」という以外は全くそのままで何ら解決していません。
 また『これからの方向』にある総合体育館建設問題特別委員会は村山氏が委員長ですが、設置から現在までこれといった議論の進展はなく(12/17参照)、前日に召集された委員会でもこの発議内容に関わる説明も提案も議論もありませんでした。
 同委員会は議員全員(18名)で構成するものですが、委員長自らが委員会審議を求めず、個人の政治的目的のため議会運営のルールを無視するとは信じられません。

 村山氏は議長経験者で、その後議会運営委員会の委員長も務めています。 議会運営やそのルールについては特に詳しいはずです。
 一般に執行部提案はもちろん議員提案の議案(発議)もあらかじめ議会運営委員会に諮り、その内容によって各委員会に審査付託されます。※即決もあり

 今回の発議はこのような手順を経ず、しかも当該補正予算案についての各委員長報告が終わり、今から討論・採決という最終場面で提出されています。
 議論を避け、数で通したかったのでしょうが、見識を疑います。

 また同氏は提案者に対する質疑の中で「なぜ予備費ではなく基金からの繰り入れなのか?」との問いに対し「市長とも確認をして基金から増額修正している」と回答しました。

 驚くべきことです。基金はいわば執行部の金庫のようなもので、議会(議員)はその出し入れに関して提言・要望以上のことはできない?と思っていましたが、市長の裏(了解)を取れば、こんな形で自由に使えるとは・・。
 ただここでも同氏が委員会での議論を行わずに個人レベルで市長と話を進めていたことが明らかになりました。
  残念の極みであり、市民不在・議会軽視という言葉しか思いつきません。


※※

※クリックしてください

12月議会で賛否が分かれた議案です

番号

議案第54号
賛成
反対
賛成
賛成
賛成
反対
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
(修正動議)
賛成
退席
反対
反対
賛成
退席
反対
賛成
賛成
反対
賛成
反対
反対
賛成
賛成
賛成
賛成
請願第3号
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
反対
賛成
賛成
請願第4号
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
反対
反対
賛成
賛成
反対
賛成
意見書第5号
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
賛成
反対
賛成
賛成
まる…賛成  ばつ…反対  なし…退席
 
説明
議案第54号
 太宰府市立学童保育所設置条例の一部を改正する条例について
(補足)指定管理者制度への移行に疑義がある旨の反対討論がありました。
(修正動議)
 「平成24年度一般会計補正予算(第3号)について」に対する修正動議
(補足)上述の通りです。反対議員は全員、質疑及び反対討論を行いました。
  修正案が可決し、修正部分を除く原案について可決しましたので、議案第58号は「修正可決」となります。
請願第3号
 拉致問題意見書決議に関する請願書
(補足)1名の反対がありましたが、質疑も討論もされなかったので、反対理由は不明です。
請願第4号
 障がい児の就学に関する請願書
(補足)総務文教常任委員会では継続審査になりましたので、ここではその結果である「継続」に対する賛否を採ります。
  継続に賛成の議員からは請願書の文言についての疑義がありました。
  私は本請願の趣旨に賛成で、かつ新年度に間に合わせるため、本定例会で可決すべきと考え「継続」には反対しました。
意見書第5号
 拉致問題の早期解決を求める意見書
(補足)1名の反対がありましたが、質疑も討論もされなかったので、反対理由は不明です。

後日公表される会議録と重複しますが、私の委員長報告を記載します。

議案第52号から議案第54号

議案第55号

議案第58号

請願第3号、及び請願第4号

 
12月17日(月)
 
総合体育館建設問題特別委員会
 日程は@建設予定地(第1候補)のその後の状況、A総合体育館建設の今後の動き(想定)について、です。

 執行部の説明は@A共に変わり(予定)は無いというものですが、当然です。
 議会がストップをかけ、市長が「早期の建設は断念する。」と明言したのだから、見えないところで建設の動きが進むはずはありません。
 そもそも何のためにこの時期に特別委員会を開催する必要があるのか?
 現時点で審議するべき案件があるとは考えられないし、費用も発生します。

 この問題は今年3月の定例会に建設のための予算として当初5700万円上がっていたのを、議会が「実施設計」までは必要ないとして、3700万円を減額修正し、その後6月議会で執行部側が同額の復活補正を試みたが再び議会が減額修正したものです。

 ただ今回の議論では、国士舘大学跡地の購入と関連付けてこの問題を考えようという動きがあり、これには私も賛成です。
 以前述べたように同太宰府キャンパスには総合体育館として再利用可能な立派な体育館があり、敷地も広大で十分な駐車場スペースが取れます。
 木村総務部長の説明では「施設等現状を生かして利用する」というのですから、この体育館の利用は「新設」に代わるものと考えます。
 常識的にも本市に大型の体育館が2つ必要とは思えませんが、市長はこの件について考えを明確にはしていません。

 
12月16日(日)
 

餅つき
 区(自治会)を挙げて今年最後の行事です。蒸しあがったもち米を手際よくついていき、3時間で1斗(10升)つきました。 

餅つき 餅つき

 
12月13日(木)
 

定例会・一般質問
 仮称JR太宰府駅(以下新駅)の設置について疑問があり、市の考えを質しました。
 JR新駅について市長の施政方針では、

  1. まちづくりの観点から必要である。
  2. しかし駅単体ではなく、周辺整備や国博方面への交通アクセス等を視野に入れる。
  3. 佐野東地域全体を考えることが重要。周辺整備は、区画整理、民間開発等が考えられ、組合などの民間施行が望ましい。
  4. 通古賀、吉松東地区の区画整理事業の場合と同様に、市は側面から支援、協力する。

 とありますが、私はまちづくりの観点からも市の財政上からも必要とは思いません。
 ただ現実に建設の方向が決定された場合には、2、3、4の考えや進め方が適当と考えます。

 質問をまとめると…

1.新駅の必要性
質問
 新駅を建設すべきという意見では予定地としてJR水城、都府楼南駅のおよそ中間にある待避線付近を挙げているが、そもそも両駅間の距離は短く、同所は西鉄都府楼駅からも近くである。
  またこの一帯は交通渋滞が常態化している上に、天満宮や国立博物館からも遠く、観光客がわざわざ同駅を利用するとは考えられない。
  仮に新設しても近隣3駅の客が分散するだけで、採算ラインといわれる1日乗降2千人は無理ではないか。
 佐野東地区のまちづくりに於いては、始めに駅ありきではなく、市全体として様々な意見を汲み上げていくべきではないか。
回答
 (市長)JR両駅からの距離が近いことは承知している。交通の問題と合わせ、駅単体ではなく、まちづくりの中で考えていく。
(補足)市長は繰り返し「観光客・来訪者の交通の便をよくする」ことを建設の理由に挙げておられます。
  また「100年の計でまちづくりを考えて、減少社会の中でも市民生活の利便と観光の面も考えて建設は義務と考えている」とも述べられています。
  まず「交通の便」ですが新駅から「地下鉄や高架」を国博・天満宮まで通すというなら別ですが、3号線や旧3号線まで道路を作ったとしても渋滞時にバスは動かない、タクシーは高額になる。わざわざ新駅で降りて乗り換える人がいるとは思えません。
  市外から公共交通で来られる観光客は目の前にJR駅があっても30分かけて近くの西鉄駅へ行き、そこで乗車し終点の太宰府駅で降りるでしょう。
  また総合計画は10年区切りです。100年の計というなら市民と議会に新たに説明していただかねばなりません。基本構想の段階から共に議論すべきです。
  いずれにしてもこの問題は拙速を避け、市民に十分に説明しその信を得るべきです。
 
2.地元負担
質問
 駅新設に関しては多額の地元負担があると考えられるが、予想される本市の財政負担はどれくらいになるのか。
回答
 (建設経済部長)検討委員会で駅位置や財政負担の議論が予想され、ここで回答はできない。
(補足)予測では駅舎12億、駅前広場と幹線道路で80億ともいわれています。
  また市長は駅舎について「請願駅は百%だが、うちの場合は1割はJRが負担する」と答弁されていますが、JR本社の話↓では「1円も出さない」と聞いています。
 
3.JR側の考え
質問
 平成16年11月に太宰府市議会まちづくり総合問題特別委員会はJR九州・北部九州地域本社へ伺い、新駅の経済効果や地元負担の問題などについて意見を交換した。
  その際委員の一部が同社に対し新駅の実現につき協力の依頼を行ったが、様々な理由を挙げ否定的な御回答だった。
  市執行部は、JR側に現在駅新設の考えがあるのか確認したのか。
回答
 (建設経済部長)昭和63年にJRと覚書を交わしており、まだ生きているので承知されていると考えている。
(補足)聞いていないということです。覚書が「生きている」のかどうかわかりませんが、本市の執行部メンバーも変わっていますし、JR側も同様と思います。
  覚書から24年も経っており駅新設の意思を確かめるべきでしょう。
 
4.検討委員会の構成
質問
 佐野東地区まちづくり検討委員会の委員は公募するのか。
回答
 (市長)委員は専門家、大学教授、地元選出者を予定しており、市民公募は考えていない。
(補足)上記の通り、市長は「佐野東地区のまちづくり」は100年の計としていますが審議会等は設けず、一般市民を入れない検討委員会で進めるとのことです。
  進捗に応じてパブリックコメントを求めるともいわれてますが、密室協議のみで素案が立てられることがないよう情報の公開を求めていきます。
 
5.減歩補償について
質問
 区画整理事業について、市は側面から支援、協力するというが、減歩について保障するようなことはあるのか。
回答
 (市長)基本は民間(組合施行等)でやっていただき、駅前広場と幹線道路については可能な限り国の交付金事業等の支援を受け市で整備していきたい。そのようななかでできるだけ減歩率が少なくなるようにしたい。
(補足)新駅建設の是非にかかわらず、民間による土地区画整理事業が行われた場合、市道などの基盤整備も行われ土地の利用価値が増し、価格も上昇するため、一般的に資産価値は減少しません。あくまで民間主導で行うべきです。
 
6.財政の問題
質問
 新駅の駅舎、駅前広場、幹線道路を市が負担するとなると数十億(80〜90億?)の巨額の費用が考えられる。
  市は国士舘大学跡地の購入方針を示しており、総合体育館建設も断念していないようだが、市内の公共施設は学校、市庁舎、運動公園、道路、橋梁、上下水道などどれも老朽化が進み対応が必要である。
  駅の新設や跡地購入、体育館建設などの莫大な費用は起債(借金)でまかなうことになると思うが、10年〜20年先の将来、これらが原因で市の財政が困窮(破綻?)しても、責任をとるべき市幹部やそれを認めたや議会の当事者は既にいないと思う。
  将来に大きなツケを残す形での事業遂行は問題である。市長の所見を伺う。
回答
 (市長)いますぐやるわけではない。国の補助を受ける中で起債も有効な手段である。借り入れが無いとまちづくりはできない。身の丈に応じてやる。同規模の自治体で総合体育館が無いところはない。市民の幸せの為施設を含めたまちづくりを責任もってやっていく。
(補足)市債残高は200億円を超えているが、いくらまでなら身の丈なのか?

 結局市長は国士舘跡地を買い、総合体育館を建て、JR新駅を作り、その(莫大な)周辺整備をするつもりのようです。
 新駅についてはJRさんが企業としてのご判断で、駅舎を始め自前でつくられることには何の異論もありません。
 ただそうなると駅前広場をどうするのか、幹線道路から駅までの道路整備をどうするのかなど地元自治体としての関わり方が問題になってきます。

 太宰府市では過去に佐野土地区画整理事業を行っています。
 この事業は昭和61年の許可から平成7年までの10年間での計画で、施工面積96.7ha、当初予定では総工費97億円でしたが、バブルの崩壊や地元交渉の遅れなどで総工費211億円、期間は倍の20年間となってしまいました。
 清算金等を含む最終的な収支報告と総括はまだなされていませんが、莫大な財政支出が市政に与えた影響は甚大です。

 仮に土地区画整理が行われるとしても直(市)ではなく民間で行うべきと、市長は何度もいっておられますが、駅の新設が前提で自治体の負担がある程度予想されるのなら、構想段階から広く市民の意見を取り入れる必要があります。
 公募によらない「検討委員会」の議論だけでは不十分です。
 
12月6日(木)
 
総務文教常任委員会
 審査内容と結果は以下の通りです。詳しくは委員長報告として後日掲載します。
議案等
結果
事件名
第52号
可決すべき
太宰府市立北谷運動公園の指定管理者の指定について
第53号
可決すべき
証人等の実費弁償に関する条例の一部を改正する条例について
第54号
可決すべき
太宰府市立学童保育所設置条例の一部を改正する条例について
第55号
可決すべき
太宰府市附属機関設置に関する条例の一部を改正する条例について
第58号
可決すべき
平成24年度太宰府市一般会計補正予算(第3号)について
請願第3号
採択すべき
拉致問題意見書決議に関する請願書
請願第4号
継続審査
障がい児の就学に関する請願書
   
 なお委員会閉会後に総務文教常任委員会協議会が行われ、教育委員会から平成24年度の「教育に関する事務の管理及び執行状況の点検・評価」に関する報告書の配付と説明がありました。
これは「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」により、毎年議会への報告と公表が義務付けられているもので、後日市のホームページにも掲載されます。
 
 また続けて平成24年度全国学力・学習状況調査の結果の報告が行われました。
 発表にあたっては、「学校の序列化」や「競争の激化」等から多くの制約があり、個々の学校の特定ができない内容になっています。結果の概要は以下の通りです。
調査日:平成24年4月17日
小学校
中学校
国語
算数
理科
国語
数学
理科
全国の平均
正答率(%)
A:知識
81.6
73.3
69.1
75.1
62.1
56.1
B:活用
55.6
58.9
57.6
63.3
49.3
47.8
本市の状況
A:知識
B:活用

(記号の意味)全国平均正答率との差が、+5%以上…◎、+3超〜+5未満…、+3〜−3…△

 
12月4日(火)
 
定例会・2日目
 議案第46号から51号および議案第61号は委員会付託を省略、質疑・討論・採決を行い全会一致で可決し、議案第52号から60号および請願2件は各常任委員会に付託されました。

 本会議散会後に開かれた議会全員協議会では初日に続き国士舘大学の買収について説明があり、現地視察を行いました。

国士舘大学太宰府キャンパス跡地等の買収
大学提供資料 ※クリックすると別画面(大)が開きます
国士舘地図
国士舘画像
  
土地
 228,400.27 u
建物
4,510.76 u
              
建物概要
竣工年
面積
主な設備
管理棟
昭和54年
 2,231.44u
各室PAC空調設備、増築にてエレベータ設置、
1階学生食堂(厨房機器あり)
実習棟
平成6年
664.50u
各室PAC空調設備、介護実習室
(介護、風呂、調理それぞれ専用教室あり)
体育館
昭和48年
 1,614.82u
ステージ、バスケット(可変式)、バレーポール、バドミントン
一部倉庫、控え室等の部屋が1階と2階にあり

太宰府キャンパスの沿革
昭和39年
校舎用地の買収開始
昭和45年
市街化区域・市街化調整区域の線引き実施
昭和46年
天拝橋並びに正門完成
昭和47年
「高等学校及び一部大学付属用地」として開発許可受理
昭和48年
体育館竣工
昭和50年
校舎用地買収
昭和53年
正門移動完成、グラウンド造成完成
昭和54年
管理棟竣工、サーキットトレーニング場完成、武徳研究所設立
昭和57年
校舎用地の追加買収、宗教研究所設立
平成 6年
実習棟竣工
平成 7年
国士舘大学福祉専門学校開設
平成18年
国士舘大学福祉専門学校閉校

 市が作成した航空写真(PDF)

 市の話(総務部長)を箇条書きにまとめると、

  1. 国士舘の創立者、柴田徳次郎氏が那珂川町のご出身であることから、故郷の筑紫の地に同キャンパスが設置された。
  2. これまでもグラウンドや体育館を市内スポーツ団体に開放していただき、本市の生涯スポーツの推進に貢献をされてきた。
  3. 福祉専門学校が閉校となった後は維持・補修のみ行っておられる。
  4. 設立時の用地取得にあたっては本市(町)も土地の払い下げ(5万u?)や地権者の協力を求めるなど支援をしてきた。
  5. 当該地区は第5次総合計画の景観保全地域であるが、県道筑紫野古賀線の拡幅に伴う環境の変化が懸念される。
  6. そのようななか国士舘大学に同キャンパス売却の意思があると聞き、春ごろから話を進めてきた。
  7. 市としては残された自然環境を保全しながらこのキャンパスをそのまま生かし、市民の健康や運動の場として、また当時用地買収にご協力いただいた地元の方々への還元の意味も込めて活用していきたい。
  8. これから大学側と太宰府市への譲渡へ向け金額を含め具体的な交渉を行っていく。
  9. その他、資料の説明等。

 対価については交渉中でもあり具体的な金額は伏せますが、大学側のご厚意により市価をかなり下回る見込みのようです。

 本市の財政は決して余裕のあるものではありませんが、現地を視察しながら東京の本校から遠路来福された担当職員のお話を伺った結果、本市の将来のために取得すべきではないかと強く感じました。
 ただ買うとしても起債(借金)になると思いますが、「あれも・これも」というわけにはいきません、買うなら「あれか・これか」です。
 総合体育館(建設20億・維持年1億)は作る、JR駅(駅舎だけで12億・駅前広場・道路整備等で80億?)も作る、そして太宰府キャンパスも買う、というわけにはいきません。

 太宰府市の公共施設は老朽化が進んでいます。学校、保育所、運動公園、橋梁、上下水道…と挙げてもきりがありません。ハードだけでなくソフトの入れ替えもいずれ必要です。
 あれも・これもで莫大な借金を続けていけば財政は破たんします。そしてその破綻が現実のものとなった時(10〜20年先)に責任をとるべき市長(為政者)も幹部職員もいないだろうし、それを認めた議員も大部分いないでしょう。つまりツケを将来に残すわけです。

 しかしながら総合的な体育施設を望む声も十分に理解できます。中規模の大会ができる屋内施設や複数の面が取れるグランドは多くのスポーツ愛好者と関係者が望んでいます。

 今回現地視察をして議員同士でも議論しましたが、少なくとも太宰府キャンパスには立派な体育館(1,614.82u)と広大なグラウンド(ソフト4面?)があります。
 体育館には耐震工事と若干のリフォームが必要ですが、前後に広大な土地があり駐車場も十分確保できます。

 私はここを「総合体育館」として整備し、新たに活用していくべきであると考えています。

体育館1   体育館館内
体育館
館内
グラウンド   教室
グラウンド(本当に広い!)
教室
 
12月1日(土)
 
第10回太宰府天満宮杯こま大会
 平成15年に始まり今年が記念すべき10回目です。ここまで続けてこられたのも太宰府天満宮のご支援のおかげと一同感謝しています。

 こま競技を通して「諦めない・工夫する・逞しい」子供たちの育成と、異年齢間コミニュケーション(ガキ大将)の復活を目指してきました。
 福岡県和ごま競技普及協会では来年度以降も続けようとなりましたが、詳細は未定です。
 大会開催には多くのボランティアが必要です。興味のある方は是非覗いてみて下さい。


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