作ろう会会報について
11年間活動を続けてこられた市民グループ「住みよい太宰府を作ろうかい」が解散され、毎月発行されてきた会報も第132号を以て終刊となりました。長年に亘る問題提起に感謝し敬意を表します。
なお活動自体は新たな市民グループによりさらに鋭く続けていくと聞いております。
ところで最終号の投稿の一部について疑問を感じました。
赤字の部分は事実とは違うと思います。
(全文引用します)
芦刈市長は「体育館建設」を推進すると宣言した。根拠は「議会が議決」。それなら選挙で「建設推進」を掲げて市民に信を問うべきだった。議会の議決は3年前の話だ。
建設反対は選挙のための方便だったのか。市民を騙したのか。不信感が市民間に高まりつつある。市長当選に役割を果たした市民運動さえも裏切った。
建設反対の署名は議会が建設承認した後に、その承認に納得いかない市民が6478名集めたのだ。市長が議会の議決を理由に建設推進に転換したのは市民をペテンにかけたことになり、建設反対を一生懸命行なってきた市民を裏切り、その市民運動を否定することにもなる。
「市長は前井上市政の『負の遺産』を抱えて大変だ」という人がいる。それは間違いだ。市長は議員時代に体育館や回廊の建設に賛成しており、前井上市長と責任を共有する立場だ。
市長はその過ちを悔い改めていたはずだ。市政運営は市民の信頼がなければ遂行できない。「市民に背を向けた」市長に議会はもちろん市民は協力するだろうか。市民生活は大丈夫か。市長にとって喫緊の課題は、市民の信頼回復ではないのか。
本稿は自責の念をこめて書きま した。 (元あしかり茂後援会長) |
まず「議会の議決」ですが、3年前というのは平成24年3月議会で一般会計当初予算の体育館関連費を減額したことを指しているようです。
これは実施設計分を含む5700万円を「最初から建設ありきではダメだ」として3700万円減額し、残りの2000万円で建設の是非を問うことができるような基本調査を行うとしたものです。
しかしこの減額分は同年12月議会で二名の議員が翻って建設推進側となり復活しました。
その後は議会で激しい議論が続き、また建設反対の市民からも請願(不採択)の提出などがありましたが、改選まで建設推進側多数で推移します。
この間補正予算についての議決などはあったものの、最終的に議会が体育館建設を認めた議決は平成26年11月臨時会の「工事請負契約の締結」です。賛成9:反対7でした。
また「平成24年3月に2000万円を残したのは賛成と同じだ」という意見がありますが、これは少し乱暴だと思います。体育館が必要かどうか議論するための、最低限の情報は必要です。
次に「建設反対は選挙のための方便」ですが、芦刈さんは体育館について「ムダづかいの最たるもの」としていますが、建設を中止するとは一言もいってません。
無責任なハコもの行政を改め、財政の健全化をめざし、事業と予算執行は市民目線で優先順位を決める、といっています。つまり「これからの市政方針」を訴えているのです。
体育館建設の続行を決断せざるを得なかったことについては、ご本人も痛恨の極みであると忖度します。また、応援した市民の多くが落胆・憤慨されておられることも十分承知してはおりますが、工事の進捗が5割を超え、苦渋の決断であったことはぜひ分かっていただきたい。
芦刈市長が「議員時代に・・賛成しており」は体育館建設に関しては全く違います。このサイトの過去の記事や市のホームページ、会議録を参照してください。
芦刈議員(当時)は体育館建設に対して一貫して反対でした。特に平成25年度一般会計補正予算(第5号)や平成26年度一般会計(当初)予算に対して、体育館建設関連を含んでいるとの理由で反対しています。ふつうは10の内1について反対だけど残りの9は必要だから賛成する、というのが一般的ですが、芦刈議員はこの1、つまり体育館建設に関しては断固認められないとして反対しています。間違いなく反対派議員の中でも最も強固な立場でした。
最後に、何があったのかは知りませんが「元会長」ともあろう方が「方便・騙す・裏切・ペテン・市民運動を否定・市民に背を向けた」などあらゆる文言を連ね糾弾しておられることが理解できません。
体育館建設問題では芦刈市長も議会もいずれ再び選挙の審判を受けると思います。今は就任したばかりの中、膨大な実務を背負い、この問題に取り組んでおられる市長を支援したいと考えます。