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門田 |
◆ 配食サービス事業について
高齢者福祉の推進における配食サービス事業についてお尋ねします。
同事業は在宅生活支援充実のためといいますが、直接各利用者へ届ける車に弁当を積み替える場所が不衛生であり、労働環境も劣悪です。
先月までは西鉄都府楼前駅近くの国道3号線高架下が作業場所で、雨・風・寒さ・粉塵に直射日光と、およそ食品を扱う環境ではありませんでした。
現在は西鉄都府楼前5号踏切横の県道高架下へ移動しています。
所管課からは「前よりは良くなる」と聞いていたので、現地に行ってみましたが前よりも悪くなっています。
雨・風・埃は同じですが、作業エリアが全く舗装されておらず、風が吹くと土埃が舞い、雨の日はぬかるみになります。
土の中には雑菌が多くいます。普通、健常な人には影響がないと思いますが、体が弱った人や高齢者には危険です。また天井や柱の苔やカビも気になります。
高齢者支援計画では栄養バランスのとれた食事(夕食)を宅配するとしていますが、食の安全はどうなのでしょうか。 このことについて市長のご見解を伺います。 |
市長 |
本市の配食サービス事業は高齢者等のひとり暮らしの方などに夕食を配食することにより食の確保と共に安否確認を行っています。現在1月1日から3日までの3日間以外は土日祝祭日を含め毎日配食している状況です。
配食している弁当については配食業者選定の際に食材確保及び食の安全性を十分検討の上、信頼のおける事業者に配食の委託を行っております。
また各家庭に配送する際市内を4つのルートに分けて各配送車で行っております。
本来弁当を作った工場もしくは配送センターから委託業者が直接各家庭に配送するのが基本ですが、現状としては本市が積み替え場所を提供し、当初建設中の体育複合施設内にありました看護学校建物跡の軒先を利用して積み替えを行っていました。
昨年体育複合施設建設に伴いその建物を解体することになり、一年中使用できる積み替え場所を探し昨年11月19日から西鉄都府楼前駅近くの高架下を確保し提供してきましたが、この場所は高架が高く雨風が吹くときには雨が降り込むとのことで、配食業者と協議の上、今年の5月28日から現在の場所に移転しました。
しかし議員ご指摘のように食品でありますので、皆様にご不安を与えることが無いよう現地の簡易舗装工事を行いますとともに、より良い積み替え場所として公共施設などの利用を検討をしてまいります。 |
【回答を受けて】
本市の総合計画基本構想では「目標とする7つの柱」の1番目に「福祉のまちづくり」を挙げています。また今年3月に策定した太宰府市高齢者支援計画では、高齢者福祉サービスの充実として掲げる生活支援サービス4項目のトップに配食サービス事業が載っています。
平成26年度の実績で延べ配食数が17,016食(1日47食)とあまり多くはありませんが、安否確認と合わせて地域生活を支援する大事な事業です。
問題の積み替え場所に関しては市がきちんと提供するという前提で運営がなされており、業者のせいにはできません。
本市には77の公共施設があります、また来年2月に完成予定の体育複合施設の一部や地域包括支援センター跡など、場所が無いとは思えません。 |
2 |
門田 |
◆コミュニテイ無線について
晴天時ですら聴き取りにくいという問題は解決したのでしょうか。
このまま今後も増設する方針なのか伺います。 |
市長 |
現在市内86箇所に設置しているコミュニティ無線は災害情報の伝達手段、また平常時は地域コミュニティの情報伝達手段として利用されております。
本市のコミュニティ無線は国の全国瞬時警報システムJアラートと連動しているため、風水害のみならず地震発生時などの緊急時に於いても重要な伝達手段の一つであると考えています。
このため平成18年度の設置以降聞こえにくい地域などに増設を行い、本年度予定している15箇所の増設で一定の整備を終わらせたいと考えています。
ただし天候や地形の関係で市内全域で明瞭に情報を聴きとってもらうことは困難ですので、新たに導入した電話やファックス等への直接情報を伝える災害情報システムの受用など、緊急時には様々な形で市民の方へ災害情報を確保できるように努めてまいります。 |
3 |
門田 |
◆ 溜池周りのフェンス設置について
市内のほとんどの溜池ではフェンスが設置されていますが、一部無いところもあるようです。今後の計画をお聞かせください。 |
市長 |
太宰府市内の溜池は調整池も含めると80箇所ほどあり、そのうちフェンスを設置しているのは35箇所です。
フェンスの設置については、市街地に近く、子供たちの遊び場所となる可能性がある個所や、多くの市民観光客が散策される個所から、順次立ち入り防止のため整備を進めています。
今後についても市民の安全安心を確保するため、住宅に近い溜池から、優先的にフェンスの設置を進めてまいります。 |
【回答を受けて】
本市に限りませんが、溜池での子供の水難事故は過去に何度も起きています。
特に所有(土地)が市に帰属したところは直接責任を問われることも考えられます。
回答にあるように住宅地に近いところは設置を急ぐべきです。
また同時に地域、学校を通じた水難防止の啓発も欠かせません。 |
4 |
門田 |
◆ 松川ダムについて
今まで議会でのご答弁では「ダム及び浄水場自体は必要であり、維持していく」と何度か伺っています。
しかしながら、松川ダムの現状は、長年の流入で土砂が堆積し、かなりの部分が湿地状態になっています。
このため近隣住民は悪臭や蚊の大量発生にさらされ、改善を訴えておられます。
今後の対応についてお聞かせください。 |
市長 |
ご指摘のように地域周辺の皆様方には不快な思いをされているということで、大変申し訳なく存じております。
ダムを浚渫するためには一旦溜まった水を落とすことになりその間の降雨次第では給水に影響を与えてしまうというリスクも含んでおり、その判断は慎重を期する必要があると考えています。
そういった状況を踏まえた上で、現在では大山ダムの完成により厳しかった水事情から一転して余裕が生じていることから、本年度において松川ダムの堆積測量調査を行い、その成果を基に浚渫工事の判断を行いたいと考えています。
年度内には浚渫工事の実施判断ができるものと考えていますのでご理解願います。 |
【回答を受けて】
市は平成25年9月議会では「松川ダムの縮小、廃止については今後の検討課題」とまでいってます。同ダムの利水における比重は小さくなっており、そろそろ判断すべきです。
また汚濁解消を目的とした薬品の使用(使い過ぎ?)についても気になります。 |
5 |
門田 |
◆ 体育複合施設の工事価格について
契約額は税込みで27億9,720万円ですが、追加の工事などでこれ以上増えるようなことはないのか伺います。 |
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当該施設は平成28年2月29日までの工期で、契約額27億9,720万円で現在工事は進んでいます。
私が市長に就任したその日、4月30日に現地に出向き工事内容の見直しが可能かどうかの検証をしました。
庁舎内でいろいろな議論をしましたが、その結果工事の進捗は施工者における下請け等への発注は既に5割を超えており、工事を中止するのは現実的ではなく、また建物の用途を変更するにしても、既に設置している基礎構造が大型空間としての設計になっており、他の施設への変更も困難であることが分かりました。
そしてまた片方で、就任以来たくさんの方のご意見を伺う中で、何よりもこの施設を心待ちにしている多数の方がいらっしゃることも分かりました。
これらのことを総合的に勘案した結果、この施設は建設を進めていくべきではないか、中止というのは現実的ではないし、中止は私としてはいろいろな意味でできないということを全員協議会で表明しました。
しかしながらアリーナの空調や移動観覧席など、施設の活用にあたって不足している設備があることも事実です。
これらについては策定を急いでおります活用計画、運用計画を基にその内容を点検、精査しながら無駄がないように適切に建設を進めていきたいと考えています。
なお活用計画、運用計画は別途議会に説明する機会を設けるとともに、市民説明会も開催していますので、ご理解ご協力をお願いします。 |
【回答を受けて】
体育複合施設新築工事請負契約の締結については、昨年の11月臨時議会で可決・承認されました。(賛成9:反対7)
ところがこれには施設として不可分(一体)である、空調設備、移動観覧席、雨水ろ過設備が入っていません。これらの合計額は3億円を超えるといいます。
なぜ必要なものを外して提案、契約したのかと言えば、(私の考えですが…)入れると工事費だけで30億円を超えるからです。用地費等を含む総事業費では35億円を超すからです。
だだでさえ不急不要、財政の圧迫を懸念されているところに、金額がそれぞれの大台を超えるとなれば、市民も議会も、より反対の声を強めたでしょう。
そこでこの部分を外して、表面上は27億9,720万円で議会を通し契約を済ませ、後(再選後)から追加工事として提案し、補正を組む段取りだったのだと考えます。
このことに関しては芦刈新市長の責任はありません。
芦刈市長は市議の時から一貫して同施設の建設に反対しています。 しかし回答にもあるように市長として「現実」に対応していく中で、苦渋の選択として体育館建設を続けると表明されました。
またトリックともいえる追加工事についても活用計画、運用計画を基に検討していくと述べられています。
ここまできたらもう後戻りはできません。
前向きに最大の活用と効率的な運用をめざしていただきたい。 |
6 |
門田 |
◆ 老朽化に伴う改修について
施設の老朽化に伴う改修についてですが、国分小学校の体育館は10年以上前から雨漏りが続いています。
利用時の転倒や床板の腐食、歪みが懸念され各種行事にも支障が出ています。
補修の予定等について伺います。 |
市長 |
この体育館は昭和58年3月に建築した築32年を経過する建物であり、屋根防水層の経年劣化により、風向きや強い雨の日に、雨漏りしやすい状況になっていると認識しています。
雨漏りしているという報告を受けた時には職員又は業者に依頼し応急修理を行っていますが、現地を確認してもどの個所から雨漏りしているのか判断が難しい状況です。
この雨漏りの問題を解消するためには、全体的な屋根の防水工事をやり直す必要があります。
このため基本的には国の交付金を活用した大規模改造工事により抜本的な改修を行いたいと考えています。
今のところ平成30年前後に実施する予定ですので、ご理解ご協力をお願いします。 |
【回答を受けて】
この体育館で行われる卒業式や入学式に来賓として出席することがあります。
雨の日は式典の最中でも雨漏りがあり、バケツが据えられます。カッコ悪いですね。
数年前は当時の教育長の真ん前にポタポタと落ちていました。去年は父兄席です。
利用時の転倒や床板の腐食、歪みが心配です。またここは災害時の避難場所です。
所管課の話では落ち葉が詰まっていることも一因だろうと、屋根の上をかき集めたところ、かなりの量になったそうです。
裏山が一段高いところにあり、確かに落ち葉が溜まりやすい立地だと思います。
築32年ということであちこち痛んでいるでしょうが、3年後の大規模改修までこれ以上の劣化を防がなくてはなりません。とりあえずこまめに落ち葉の除去をやっていただきたい。 |
7 |
門田 |
◆ 情報通信技術の推進について
行政の効率化や住民サービスの向上は、IT関連技術の活用にかかっているといっても過言ではありません。
本市では平成15年に太宰府市高度情報化推進計画が作られましたが、その後何らかの改定や新しい計画の策定などがあったのかお聞かせください。
自治体における情報処理関連の経費は今後も益々増えていくと思います。
複雑かつ専門化していくこの分野に対し、全て業者任せではなく、ユーザーサイドから一定の判断を行う、或は業務によってはオリジナルのシステム開発ができるような専門の部署を設けるべきだと考えますが、市長のご所見を伺います。 |
市長 |
情報通信技術の推進についてはご指摘のように、行政の効率化や住民サービスの向上にICT関連技術の活用は不可欠です。
現在情報通信技術の推進に関しては文書情報課で担当しており、住民基本台帳関連システム文書管理システムなどの総括の他、庁舎内外のネットワークの管理などを担当しています。
また各課が業務で使用する各種システムの新規導入および更新に際して調達事務および導入後の安全稼働の支援も行っています。
今後ともICT関連技術を活用するにあたっては、当該業務を遂行しかつ業務内容に精通した各部署が企画立案し、全庁的な調整支援機構を文書情報課が担うという現在の体制が望ましいと考えています。
なお文書情報課の職員は一般採用の職員でありシステム運用管理については専門的な職員の雇用は行っておりません。
システムを提供販売する事業者と対等に協議し、よりよいシステム管理運営を実現するためには、専門的職員の育成は今後の大きな課題の一つと認識しています。
以上のことを考え合わせると現組織のままとし、将来的に専門職員を充足して組織の強化を図っていくことが望ましいと考えています。 |
【回答を受けて】
推進計画への回答がありません。時間が気になっていたので、そのまま進めました。
というのも太宰府市高度情報化推進計画(e−まほろば)は平成15年に策定されたきりで、その後、改定も新規策定もないのです。
この質問は新人のころから繰り返していますが、なかなか噛み合いません。 ただ、「専門的職員の育成は今後の大きな課題」と回答があったのは収穫です。
新市長だからいえることだと思いますし、これからの議論に繋げていきたいと思います。 |