最終日の補足
意見書第9号「
消費税の軽減税率制度の導入を求める意見書」は総務文教常任委員会では賛成少数(2:3)で否決されましたが、私は委員長のため採決に加わっておりませんので、本会議では原案に賛成の立場で討論しました。
もういちど(委員会の結果ではなく原案に対する)賛否をまとめます。(議席番号順)
賛成(10) → 陶山、上、小畠、後藤、不老、門田、小柳、佐伯、福広、大田
反対 (7) → 神武、芦刈、藤井、長谷川、原田、渡辺、村山
こうしてみると自民・公明・その他が賛成で、共産・社民・その他が反対となっています。
※原田議員はたしか自民党員だったと思いますが・・
反対議員の理由は主に意見書が10%への引き上げを前提としているからというものです。
しかし意見書の文章を見ると、税率と引上げ予定について決定・合意された内容が事実関係として記されているだけです。
その上で、@社会保障制度の維持・強化のためであること、A「簡素な給付措置」では不十分であること、B生活必需品に軽減税率制度の導入を図ることは多くの国民が求めていること、等を挙げ、結論として「軽減税率制度の導入に向けて議論を加速し、制度設計の検討を進め、環境整備を図ること」を求める内容です。その通りだし、問題ないと思います。
文中には「10%への引き上げ」に反対する文言はありません。だからといって「前提云々」とまではいえないと思います。「引き上げ已む無しなら、なるべく早く軽減措置を…」というのが多くの国民(消費者)の思いですし、その代弁者もそうではないでしょうか。
意見書第11号「特定秘密保護法の制定に反対する意見書 」については原案に反対の立場で討論しました。
原案に対する賛否は以下の通りで、意見書第9号とだいたい同じような分かれ方です。
賛成 (6) → 神武、芦刈、藤井、長谷川、渡辺、村山
反対(11) → 陶山、上、小畠、原田、後藤、不老、門田、小柳、佐伯、福広、大田
この意見書は12月5日の総務文教常任委員会で賛成多数(3:2)で原案可決されていましたが、翌日の12月6日に同法が成立し、12月13日に公布されました。
つまり意見書の趣旨である、「特定秘密の保護に関する法律を制定しないこと」は目的を失っており、議会最終日の12月17日においては意見書自体、意味が無いものになっています。
これを太宰府市議会の議長名で衆参両院の議長、内閣総理大臣、官房長官、担当大臣に提出しようというのですが、議論を経て国会で決定されたものを否定するというなら、それは太宰府市議会自らが議会制民主主義を否定することになります。
特定秘密保護法については保守・革新を問わずいろいろな意見があると思います。
私も全文を何度か読みましたが、「良い」のか「悪い」のかは正直なところ分かりません。
ただ外交・防衛の分野で情報を慎重に扱うことは信義則が成り立つ大前提だと思います。
拡大解釈や恣意な運用については、それを監視・是正していくために国会があります。
マスコミのほとんどは反対ですが、「何が秘密かも秘密になる」、「何もかも秘密になる」、という主張はどうかなと思います。
ブラックボックスの中身が見えなくても、出力された結果を分析し、そこから動作原理を探り追及していくことで、隠そうとする側と暴こうとする側のバランスがとれるのではないでしょうか。
総務文教常任委員会に審査付託された案件の委員長報告を記載します。